伝統行事・伝統工芸

1.伝統行事


一日市裸参り 1月1日



2006.1.1
元旦の午前0時、一日市防災センター前に集まった若者が冷水をかぶり
「ジョヤサ」の掛け声とともに深夜の一日市を駆ける。
樽御輿を担いだ若者が体から湯気を上げながら疾走する。

一日市と大川の五個所の神社と湖東消防署八郎潟分署に立ち寄り参拝。
家内安全、五穀豊穣、交通安全を祈願する。

参加者の減少が叫ばれている。参加者の話によると全町を走り抜けるの
はかなりきついようだ。
数年前から中学生が多数参加するようになり参加者が増えた。

裸参りのコース(通過予定時間)

1.防災センター発(0:00)---2.湖東消防署八郎潟分署(0:10)--
3.中嶋稲荷神社(0:20)----4.押切愛宕神社(0:25)----------
5.大川・菅原神社(0:40)---6.太平山三吉神社(0:50)--------
7.防災センター到着(1:00)

願人踊 5月5日


2006.5.5
1973年秋田県無形文化財に指定されている。
伊勢音頭の手振りを真似たのが原形とされている。

女物の長襦袢を着た賑やかな数人の踊り手と、歌舞伎芝居のような「さだくろう」と「じっちゃ」の絡みがある。
毎年5月5日に一日市神社のお祭りに披露される。
この日、朝9時に一日市神社を出発し、午後4時ころまで20個所程、路上で踊る。

これとは別に子供願人踊りも同日披露される。小学生の踊り手が練習の成果を見せてくれる。

今戸地区や真坂地区でも近年願人踊が復活している。

さらに詳しく知りたい方へ。 2006/05/28更新

秋田音頭 牽き山車 5月5日

これも、5月5日の一日市神社のお祭りに行なわれる。
朝9時八郎潟町の防災センターを出発し、夕方4時ころ
まで一日市の町中で披露される。

踊り手は小学校の女子。派手な着物や髪飾りで着飾
った踊り子が秋田音頭に合わせて、化粧した山車の
上で踊る。

子供 樽御輿し 5月5日

5月5日の一日市神社のお祭りに行なわれる。子供の御神輿が行なわれている
のは13区、32区と川崎地区の三個所だけ。

朝9時ころ、町内に住む子供がハッピ姿に豆絞りの鉢巻き姿で集まってくる。
9時30分、鈴や笛の音とともに、「わっしょい」と掛け声をあげながら町内を歩く。

御輿が通過する道路に面した家々に紅白の餅を配り、賽銭を頂く。

年々子供が減少し、御輿を担ぐ人がいなくなっている。13区では今年(2002年)
から御輿が中止になった。


馬場目川ねぶながし 8月6日 6時30分頃から
8月6日(旧暦の7月6日)の夕方、笹に短冊飾りを付け、提灯を持った
親子が八郎潟町一日市と五城目町大川にかかる竜馬橋に集まって
くる。一日市側では太鼓をたたき松明を焚く。大川では絵燈篭が立ち
並ぶ。

河川の汚染防止のため以前から行われていた精霊流しは自粛してい
たが、平成10年からは商工会青年部婦人部の呼びかけでまた、川面
に燈篭や船が浮かぶようになった。
また、竹飾りと絵灯籠ノコンテストも行われる。

近親に不幸があると、この日、船に供物を載せ流す風習がある。
「新しい仏のある家々では2、3日前から精霊の舟を造り、子供らは子供らで、燈篭をつくり、
それに絵を描き描き絵の具を塗るに忙しい。(中略)
その日は早めに夕食を済ませて日の暮れるのを待つ。日が暮れると馬場目川にかかった
龍馬橋(りゅうまばし)では
ドンドコ ドンドコ ドンドコドン
ドンドコ ドンドコ ドンドコドン
と、太鼓がひびき、それに惹きつけられるように、笹竹にいろいろの色紙をつけ、燈篭にろ
うそくをともして龍馬橋に集まるのである。美しい色とりどりの燈篭が何十、何百と集まっ
て、それが流れの上に映るのであるから、まことに優美妖艶(ようえん)という外はない」
石田冷水著「七夕」から


一日市盆踊 8月18日~20日 午後7時から10時

2002年8月
400年の伝統がある盆踊り。秋田三大盆踊りの一つ。
でんでんづく踊、きたさか踊、三勝踊の三つが伝承されている。

踊り手は流行を反映した思い思いの仮装をまとい踊る。一日市周辺
の町村でも同じような形態で盆踊りが行われているが、手振りなどが
少し異なっている。

踊りの期間は、毎年8月の18日から20日までの3日間。夜8時から10
時30分まで踊られている。

町内毎の対抗と個人参加の競技があり、踊り方と仮装について毎晩
順位がつけられ表彰される。

一日市盆踊りも若者の流出で年々踊り手が少なくなっている。各町内
会の踊り手の顔ぶれにも高齢化が始まっている。

2006年3月、県の無形文化財に指定される。
2日目の8月19日は子供会対抗の盆踊りも行なわれる。


2.中止された行事

八郎湖ウォーターフェスティバル 7月末の土日 午前9時から 
7月の末の土日2日間、八郎潟町から大潟村に渡る湖畔でフェス
ティバルが開かれていた。。
1986年から開催されている民間主導の行事。

日中はうたせ船にの運行、ブラックバス釣堀、まがもレース、まが
もつかみ取り、水遊び体験広場など。日が沈むと、夕焼け空を背
景に様々な芸が披露される。湖上演奏会、大道演芸倶楽部の水
芸、花火大会などが行われた。

主催・八郎潟町観光協会、八郎湖ウォーターフェスティバル実行委員会
湖上遊覧の旅も企画されていた。

路上ミュージカル 8月18日~20日 午後6時50分頃から8時まで
八郎湖ウォーターフェスティバルで始まった町民による
芝居が場所を一日市商店街に移し、名実共に町民のミ
ュージカルとして行われた。
しかし、町の支援もなくなって2004年を最後に中止して
いる。
ドンドン夜市 8月18日~20日午後6時30分~10時30分
露天商の出店に対抗して、商工会の面々が゜露店を構えて販
売している。技能組合や銀行、信用組合、JA八郎潟など様々
な団体も参加していた。

夜市の入口で、3日間だけの商品券である「ガーター券」が販
売されていた。しかし利用者が少なくなり中止となった。

その後、様々な討論の結果中止となった。

町内外から再開を望む声があるのも事実。

3.伝統工芸


佐野 桶樽工芸(さの おけたるこうげい)


佐野三郎
江戸時代、天然の秋田杉を桶樽材とした桶樽は人気が高く、佐竹藩の保護の下、大
阪や北海道へ輸出されていたという。

八郎潟町の佐野桶樽工芸はその伝統を現代に引き継いでいる。
佐野三郎さんは息子の晴樹さんとともに、親子二代で秋田杉桶樽を制作している。

親子ともに伝統工芸士に指定され、三郎さんは現代の名工にも選出されている。

「お客さんの目を引きつけるために、他では見られない、特徴のある製品を心がけ
ている」と佐野三郎さんが語っている。

制作されている作品はおひつ、寿司半切、祝樽、水桶などのほか創作工芸も。

(記事ホットアイあきた1996/1から)

佐野晴樹

写真は八郎潟企画振興課作製のパンフレットから


このページに直接入られた方はホームページへどうぞ